ダイコン

 大 根 【アブラナ科 ダイコン属】

 

 

 春の七草の「すずしろ」は大根のことです。

 古代エジプトで栽培されていたという大根は、中国を経て渡来しました。

 「日本書記」には「於朋泥(おほね)」の名で記されています。品種改良や栽培技術が進んだ江戸時代には「だいこん」とよばれるようになりました。

 根の部分は、ビタミンCや消化を助けるジアスタ-ゼなどの酵素が豊富。また、葉の部分にもビタミンCやビタミンAなどがたっぷり含まれています。

 辛みはアリルイソチオシアネ-トというからし油の成分で胃液の分泌を促し、腸の働きを整え、痰をきる効果があります。

 最近は、根の上部が淡緑色をした青首系一辺倒になりました。これは、1974年、主に西日本で栽培されていた青首系から、病気に強い品種ができたのがきっかけです。

 ス入りが少なく、畑から引き抜くのが楽なので農家にも歓迎され青首系は全国に広がりました。

 根の上部は、生食向き。おろし、刺身のつま、ぬか漬け、なます、サラダなどに。

 真ん中付近は、甘みが多く、ふろふきにぴったりです。

 根の先端に近いほど辛いので、薬味、はりはり漬けなどに。

 葉は、油炒めや佃煮に。