登録有形文化財建造物【長多家住宅】

 

 長多家住宅の主屋のほか土蔵、門長屋、土塀の4件が国の登録有形文化財建造物に登録されています。

 長多家住宅は、和歌山市井ノロに所在する農家で、和佐小学校の前方に位置し、近隣にある大庄屋に次ぐ地位にあったと伝えられています。

 主屋は木造平屋建、瓦葺で、周囲に下屋庇をまわし、西に落棟で座敷が接続しています。<。

 内部は東側がもと土間で、西側に田の字型に部屋を配しており、さらに西側に10畳の座敷をつなげています。この地域の伝統的な形式を受け継ぐ農家建築です。<。

 土蔵は主屋の背後に建ち、瓦葺きで、壁は白漆喰塗りで、腰は竪板壁を張っています。

 門長屋は敷地の南正面に建ち、桁行23mの重厚な長屋門で、当家では「門長屋」と称します。黒漆喰壁が印象的です。

 敷地の西側を囲う土塀は、紀州の青石とも呼ばれる緑泥片岩を積み上げた基礎の上に建ち、高さ約1.3m、総延長66mです。屋根は瓦葺です。
            平成21年1月 8日 文化財登録原簿記載
            平成21年1月22日 官報告示

 

主 屋

土 蔵


門長屋

玄 関


土 塀